2020/7/6
教室のカレンダーに、蕉門十哲のひとり内藤丈草が詠んだ句を見つけました。
稲妻の われて落つるや 山の上
「や」を切れ字ととるなら、「稲妻が落ちたなあ」と、雷鳴を伴って至近距離に雷が落ちたことが良く伝わってきます。「家」を「や」と読ませるのならば、「山の上にある一軒家に雷が落ちたぁ」という、迫力満点な一句となります。こうして自由に解釈できるのが、文学の楽しいところ。何かと不安且つ慌ただしい日々ですが、どんな時でもこうした一句を楽しむ風情は忘れたくないものです。
雷鳴が轟けば愈々梅雨明け。空の「主役」も雷雲に換わり、夏本番。例年に比べ制約の多い夏となりますが、人生の「主役」は言うまでもなく君自身。素敵な夏であることを心より祈ります。杉戸は今日も朝から強い雨。とは云え、どんなに激烈な雷雨でもいつかは収まります。明日になれば鳥の歌う朝が来ることでしょう。