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学びはどこにもある。

2025/2/18

今朝もルーティーンの校内散歩をしていた時、一枚のA3用紙がロッカーの上に置いてあるのを目にしました。手に取って見てみると、このようなプリントでした。

プリントの下に「Tennis Magazine」と書かれているところからすると、硬式テニス部がミーティングなどで使用したプリントではないでしょうか。軽く読んでみたところ、とても興味深い記事が並んでいたので思わず手に取ってじっくりと読んでみました。テニスのゲーム中に起こったさまざまな状況を紹介し、その際にどのようなメンタルでいるべきかということが、いくつか紹介されていました。テニスは本格的にやったことはありませんが、松岡修三さんや錦織圭選手の活躍はよく見ていましたので、少なからず興味はあります。テニス独特の専門用語で分からない言葉もありましたが、人間力を向上させるうえではとても参考になるエピソードが沢山書かれていました。そのうちのひとつを抜粋して紹介したいと思います。

「不調だからこそ、集中力とポジティブな態度を保つ」

(中略)チェコのロソル選手は、試合の中で3ゲームほど立て続けに凡ミスを繰り返す厳しい状況に陥りました。それも、一度だけでなく二度も。しかし彼は、そこからがすごかったのです。フットワークを使い、動くこと、また、より高い集中を呼び起こすことで、ふたたび素晴らしいプレーを取り戻したのです。立ち直っただけでなく、試合の前半よりさらにすごいショットを繰り返しました。(中略)そのデ杯のあと、藤原里華選手の試合を観戦しました。この日の藤原選手はグラウンドストロークに問題があり、思うようにボールコントロールができず、苦しんでいました。耐えがたいような凡ミスが続きます。しかし、彼女は足を止めることだけは決してやめませんでした。また大切なところで出た、彼女自身びっくりするような凡ミスに対しても、まるでエースを取ったときのように、ショットのあとで深く何度もうなずくのです。ロソル選手にも共通するのは、このようなポイント間の過ごし方だと思います。アクティブに足を動かし、絶えずポジティブなボディランゲージを見せ続ける、そうして、気持ちの面でいつも通り前向きであることを態度で示していたのでしょう。(中略)苦しいときこそ心の強さが試されます。そんな瞬間をふたりの選手に見せてもらいました。

ここにかかれていることは、テニスに関してだけ言えることではありません。あらゆる場面で上手くいかないことは多々あります。そうした場面で投げやりになるのか、あきらめてしまうのか、ふてくされるのか。後ろ向きになりそうな気持ちを態度や行動でひっくり返すことは、その気になれば本当はできるはずなのです。ロソル選手と藤原選手のエピソードは、そうした心の在り方を教えてくれます。またひとつ私の引き出しが増えました。学びのチャンスはどこにでもあることに改めて気づくことができました。

  心は形をつくり、形は心を整える。

今日も気持ちのよい朝の校内散歩でした。

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