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失敗を笑わない。

2025/2/17

今日から新しい1週間の始まりです。2月も折り返し点を過ぎ、私立大学の一般入試も終盤戦に入ってきました。朗報も届き始めていますが、来週には国公立大学二次試験を控えています。後期入試まで視野に入れると、ここからもう一度ギアを入れ直す時です。不安は尽きないと思いますが、最後の最後の最後の瞬間まで全力で努力を続けて欲しいと思います。「人事を尽くして天命を待つ」皆さんの努力が結実することを祈っています。

先日、いつものように始業前の校舎内を散歩していた時に、1年生のあるクラスの掲示物が目に飛び込んできました。すでに教室にいた生徒たちに断って中に入ってみると、このようなクラスの約束事が掲示されていました。

  ウソをつかないこと!
  誤魔化さないこと!
  笑顔で元気よく、あいさつすること!
  他人の失敗を笑わないこと!

クラスの4つの約束事が額に入って、目の前にドーンと飾られているのです。
4つの言葉はどれも基本的なことばかりですが、私が何よりも目を奪われたのは、「他人の失敗を笑わないこと!」でした。一見すると、なんていうことの無い簡単そうなことかもしれませんが、クラス全員がこうした思いを共有していることにこそ、大きな意味があると思うのです。私の好きな言葉に「成功の反対は失敗ではない、何もしないことである」というものがあります。何か行動を起こせば失敗することもある。何かに挑戦すれば失敗することもある。能動的に何かをすることの結果が失敗であり、何もしなければ失敗することもないということです。そして、どんなに失敗しても周りの人に笑われないことが保証されていれば、思い切って行動することも、挑戦することもできるはずです。こうした考えをクラス全体で共有し、常に見えるところに掲げていることで、その意識は定着していくのです。その結果、失敗することで生じる恐怖感や羞恥心が薄れ、思い切った挑戦を後押しする雰囲気を持ったクラスになっていくのです。昨今、成果を上げている組織に共通する特徴として、「心理的安全性の高さ」が挙げられることがあります。「心理的安全な組織」とは、「メンバー同士が健全に意見を戦わせ、生産的でよい仕事をすることに力を注げる組織」のことです。
「組織」を「クラス」と言い換えるとよく分かりますが「心理的安全なクラス」は、前向きな意見交換がなされ、その結果、大きな成果を上げることができるクラスだと言えます。
たった4つのクラスの約束事かもしれませんが、そこにはとても深い意味が込められているはずです。担任の先生の熱い思いだけでなく、深い愛情を感じることができる約束事です。このクラスの成長を今後も見守っていきたいと思います。

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