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命どぅ宝。

2024/11/19

沖縄班の修学旅行に同行して2日目、今日も曇り空の一日でしたが生徒たちは精力的に見学場所を熱心に見て回っていました。今日の午前中は平和について学ぶ時間となりました。沖縄平和祈念公園を訪問し、時間をかけて平和祈念資料館を見学しました。到着前のバス車中で沖縄戦の悲惨な状況を聞いていながらも、資料館で目の当たりにした現実に生徒たちは言葉を失っていました。当時の映像に足を止め、残された手記を読んでしばし動くことができない生徒もいました。今この平和の時代に生きていることがどれほど幸せなことなのか、生徒たちは身をもって感じたはずです。公園内を歩いて回っているときに、ある石碑を見つけました。そこにはこのような言葉が刻まれていました。

  命どぅ宝 命こそ最高の宝である

「命どぅ宝」とは沖縄の言葉で、「命こそ宝」という意味を表す言葉だそうです。多くの尊い民間人の命が奪われた沖縄戦。まさに「命」は「宝」であり、「生きていること」こそが何よりも大切で、尊いものであることを表している言葉です。今回、改めて時間をかけて、じっくりと資料館を見学してみました。数年前に訪れた時以上に「命」の大切さを痛感しました。現代社会においてもロシアとウクライナの争いやパレスチナ問題など、多くの命が失われる事態が今なお続いています。人間同士が醜い争いを続けることで、如何に多くの命が失われていることか。私一人の力は本当に脆弱で大きな影響力を持つわけではありません。それでもできることはあるはずです。例えば、この「校長ブログ」でこうして命の尊さを訴えることはできます。非力で微力ではありますが、今の自分自身にできることを改めて考え、具体的な行動に移していきたいと思います。
見学の最後に、公園内にある平和祈念堂を見学しました。そこには高さ12メートルの巨大な平和記念像が鎮座していました。沖縄が生んだ芸術家、山田真山氏の手による作品だとのことです。18年以上の年月をかけて平和への思いを込めて制作したそうです。この像を目にした時、改めて平和であることの有難さを実感しました。今ある命に感謝しなければいけないことを痛感しました。心を込めて掌を合わせ、平和祈念堂を後にしました。とても有意義な時間となりました。

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