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古き良き思い出。

2025/1/10

今日は埼玉県内の私立中学校入試がスタートする日です。首都圏ではこれから本格的な中学受験シーズンとなりますが、その先陣を切って埼玉県の入試が始まりました。千葉県は今月20日、東京都と神奈川県では来月1日から私立中学校の入学試験が始まります。本校の付属中学校の入試にも数多くの受験生が挑んでくれました。明日以降も入試は続きますが、受験生をしてくれた皆さんの願いが叶うことをお祈りしています。
昨日のブログでは、オーストラリアからの交換留学生との淋しい別れについて書きました。高校生という多感な時期に海外からの留学生と交流できることは、今後のキャリア形成にもつながるとても貴重な機会です。と言うのも、私自身が高校時代の留学生との出会いによって、その後の進路選択が大きく変わった経験をしているからです。
今から40年ほど前の高校2年生のとき、私のクラスに西オーストラリアのパースから交換留学生がやって来ました。名前はLachlan Millsくん、通称ロッキーです。ロッキーは実に気さくなオージー(オーストラリア人)で、走ることが大好きな高校生でした。私の英語の拙さも関係なく、なぜだか意気投合してよく一緒に時間を過ごしました。私の家に遊びに来たこともあります。文化祭ではクラスの出し物として取り組んだクイズ大会の司会も一緒にやりました。日本とオーストラリアの学校の違いを出題するときに、私が彼に質問した英文は未だに忘れていません。
How many students does your class have? 
その解答は忘れてしまいましたが、質問した英文だけはしっかりと覚えています。そんなロッキーとの交流で何が大きく変わったかというと、私の希望進路に「英語」が加わってきたことです。小学生の頃から「体育の先生」になることが将来の夢だった私ですが、ロッキーと出会ってからは、その夢が「英語の先生」へと変わっていったのです。必然的に志望大学も英語の教員免許が取得できる大学へと変わり、実際にその目標を叶えるための大学受験をしました。これもすべてロッキーとの出会いによるものです。英語でコミュニケーションすることの素晴らしさと、異文化に触れることの喜びを知ったことが、大きな転機になったのです。こうのような大きなチャンスを与えてくれたロッキーには感謝の思いしかありませんでしたが、当時はその思いを伝えられずに彼らの留学期間は終わりました。
その後月日は過ぎていきましたが、どうしても彼に直接御礼を言いたくて、大学3年生の時にオーストラリアを訪ね、パースにある彼の自宅を訪問しました。お金のない大学生の貧乏旅行だったので、2週間ほど彼の家に泊まらせてもらう計画でしたが、当時のガールフレンドと同居していることが分かり、どうにも居づらくなってしまい、4日ほど彼の家に泊めてもらってから次の滞在地へ移動しました。久しぶりに再会した時には、ビールを飲みながら当時の御礼と感謝の思いをしっかりと伝えることができました。高校時代のあの出会いが、今の自分につながっていることを伝え、そのことをロッキーはとても喜んでくれました。あれから30数年…。その後音信不通になってしまいましたが、きっと今でも元気でいることでしょう。いつの日かまたロッキーに再開できる日が来ることを願っています。
そんなことを思い出させてくれた昨日のお別れパーティーでした。

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